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心房細動における脳卒中予防について

心房細動は加齢にともなって罹患率が上昇します。人口の高齢化を背景に、心房細動の患者数は増え続けています。発作がたまにしか起こらない発作性心房細動は、持続性/永続性心房細動に比べて脳梗塞リスクは低いと考えられていましたが、現在は、同様なリスク管理が大前提となっています。


心房細動患者の脳卒中予防薬


心房細動とは

心房細動とは、心房という心臓の一部が痙攣したように不規則に震える状態(収縮)のことです。心房細動で重要なことは、脳梗塞を引き起こすことです。心房が不規則に収縮することで心房内に血の塊(血栓)ができやすくなり、心房内でできた血栓が血流に乗って脳の血管に移動し、脳の血管で詰まると脳梗塞が起こります。


抗凝固療法の主役であったワルファリンの欠点を解消することを目的に、新規経口抗凝固薬(NOAC)が開発されました。現在国内で使用されている新規経口抗凝固薬(NOAC)は次の4種類があります。

直接トロンビン阻害剤「プラザキサ(ダビガトラン)」

プラザキサは、トロンビンを直接阻害して血液の擬固を抑制します。脳卒中および全身性塞栓症発症率(有効性)、頭蓋内出血の発現率(安全性)ともに、ワルファリンと比べ有意に抑制されました。ダビガトランは治療域が広く、凝固モニタリングの必要性がないことや、肝臓の薬物代謝酵素の影響を受けにくいこと、早期の効果発現などの点でも明らかにワルファリンよりも優れています。

適応は「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」で、1回150mgを1日2回投与します。また、70歳以上の方や血中濃度が上昇するおそれがある方などは、必要に応じて1回量を110mgに減量します。


選択的直接作用型第Xa因子阻害剤「イグザレルト(リバーロキサバン)」

イグザレルトは、「心房細動に伴う脳卒中」に適応を持つ初めてのFXa阻害薬です。FXa活性部位との親和性が高く、選択的かつ直接的に第Xa因子を阻害します。また吸収が良好で、バイオアベイラビティが高いことも特徴です。ダガビトランと同様に脳卒中および全身性塞栓症発症率(有効性)、頭蓋内出血の発現率(安全性)ともに、ワルファリンと比べ有意に発症リスクが低下されます。

適応は「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」で、1日1回1錠(15mg)投与します。なお、腎障害のある方は腎機能に応じて1回量を10mgに減量します。


経口FXa阻害薬「リクシアナ(エドキサバントシル酸塩水和物)」

リクシアナは、血液を固まりにくくする「抗凝固薬」です。心臓の内部とくに左心房内で血液が固まるのを抑えることにより、心房細動に起因する脳卒中や全身性塞栓症の発症を抑制します。ワルファリンよりも効果の発現が早く、同等もしくはそれ以上の有効性が期待できます。効きすぎによる出血のリスクも、ワルファリンより低いことが示されています。

適応は「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症の治療及び再発抑制」で、1回30mgを1日1回投与します。また、体重60kg超えの方は1日1回60mgとし、腎機能及び併用薬に応じて1日1回30mgに減量します。


経口FXa阻害剤「エリキュース(アピキサバン)」

エリキュースは、リクシアナ・イグザレルトと同様、血液凝固阻止薬です。血管内で血液が固まるのを防ぐ作用があるので、血栓や塞栓の予防薬として有用です。特に脳卒中のうち、ある種の不整脈(心房細動)により心臓に血塊ができ、それが脳の血管に流れて詰まってしまう心原性脳塞栓症に効果が高いことが確かめられています。

適応は「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」で、1回5mgを1日2回投与します。なお、年齢・体重・腎機能に応じて1回量を2.5mgに減量します。


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