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睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群の患者は約300万人以上いると推定されています。そのなかで治療を受けているのは1割程度といわれています。眠っている本人は自覚しにくく、周囲から「いびきが大きい」「寝ているときに息が止まっている」と指摘されて、診察を受ける方が大半になります。睡眠時無呼吸症候群は、脳卒中や心筋梗塞などの命にかかわる合併症を引き起こす危険性があるので、適切な治療を受けることが必要です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

睡眠時無呼吸症候群とは、就寝中に何度も呼吸が止まってしまう病気です。睡眠中にのどの空気の通り道(気道)がふさがって、一時的に息をしていない状態になり10秒以上呼吸が止まる無呼吸や呼吸が弱るなる低呼吸が1時間当たり5回以上繰り返されます。日中の強い眠気や居眠りなどの症状があるときに、この病気と診断されます。また、狭くなった気道を空気が通るときに、のどを振動させるため大きないびきを伴うのが特徴です。睡眠時無呼吸の9割以上がこの閉塞性睡眠時無呼吸症候群と呼ばれています。このほかに、心疾患や脳・神経疾患の患者に見られる中枢性睡眠時無呼吸症候群があります。

睡眠時無呼吸症候群は重大な病気の危険因子

無呼吸が頻繁に起きて体が低酸素状態になると、交感神経が活発になり心拍数が増えたり血管が収縮したりして血圧が上昇します。その結果、心臓や血管に大きな負担をかけてしまい高血圧や動脈硬化を招いてしまいます。また、低酸素状態は糖の代謝を助けるインスリンの働きを低下させることもわかっており、糖尿病の発症にもかかわるとされています。高血圧や糖尿病は、動脈硬化を強く進めるため、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を引き起こします。睡眠時無呼吸症候群等の無呼吸や低呼吸による低酸素血症、高炭酸ガス血症とそれによる血液の酸性化は、生活習慣病と関連することも知られているため注意が必要です。

睡眠時無呼吸症候群の原因

成人では、メタボリックシンドロームや生活習慣病が深くかかわりがあります。日本人は骨格的に気道が狭く、のどが閉塞しやすいため、肥満ではない睡眠時無呼吸症候群も見られますが、6割の患者は肥満を伴っています。また、加齢によりのどの周辺の筋肉が緩みやすくなり、気道が閉塞しやすくなります。男性が圧倒的に多いのですが、女性も閉経すると増えてきます。気道を広げる作用がある女性ホルモンの黄体ホルモンが、閉経による女性ホルモンの減少で、その作用が弱くなるためといわれています。

睡眠時無呼吸症候群の症状について

① 睡眠中に呼吸が止まる。

② 睡眠中に大きないびきをかく。

③ 睡眠中に息苦しさがある。

④ 日中に強い眠気がある。

⑤ 集中力の低下や倦怠感がある。

⑥ 夜間トイレに何度も起きる。

⑦ 朝起きたときに頭痛がする。

SASの検査方法

終夜睡眠ポリグラフィーという検査を行います。検査はご自宅で簡単に行うことができます。装置を手首または腹部に装着し、センサは左手人差し指に取り付け、カニューレ(空気の通路となるパイプ状の管)を鼻に装着します。就寝前にスタートボタン押します。

睡眠評価装置

CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)療法

肥満は、睡眠時無呼吸症候群の大きな要因ですので、食べ過ぎや運動不足など肥満を招く生活習慣を見直しましょう。軽度の睡眠時無呼吸であれば、減量と生活習慣の見直しで改善することもありますが、軽症~中等症の人は、肥満や生活習慣の改善に加えて、マウスピース(口腔内装置)を就寝時に装着して睡眠中に気道が狭くなるのを防ぎます。重症の人には、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)療法が有効となります。就寝するときに鼻に専用のマスクを着けて、小型の装置から空気を送って気道に圧をかけることにより閉塞を防ぎ、無呼吸が起こらないようにします。継続することで無呼吸による体への負担を軽減し、合併症の発症を予防します。



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