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片頭痛の慢性化について

頭痛には、大きく分けると緊張型頭痛と片頭痛があります。頭痛の症状で受診する方は、片頭痛患者が圧倒的に多く見られます。片頭痛は早期に適切に治療しないと進行して慢性化することも分かってきています。軽くみて市販薬で対処していたりすると、片頭痛が慢性化することがありますので、早めに適切な治療を受けることが必要です。

片頭痛の3割が慢性化

たかが頭痛と軽くみて市販薬で対処したり、不適切な治療を受けていると、片頭痛が慢性化することが、近年の研究で明らかになってきました。片頭痛の約3割は何らかの理由で、慢性化して増悪するといわれています。片頭痛の慢性化には、脳の器質的な変化が関連すると考えられています。脳内の痛み調節システムが異常を起こし痛み刺激に感作された状態が生じてしまいます。

脳が痛み刺激に感作される

花粉症の方が少量の抗原に対して過剰反応しているのと同じで、頭痛が慢性化した患者様では、通常では痛みと感じない刺激すら痛みとして認識してしまいます。光や音、臭いなどの刺激にも敏感に反応します。

頭痛薬の使い過ぎで慢性化

急性期治療薬の使い過ぎによる片頭痛の慢性化を薬物乱用頭痛と呼びます。慢性化した患者の約半数は薬物乱用が原因と分析されています。薬物乱用頭痛の原因として最も多いのは、市販の鎮痛薬の乱用といわれています。月に10回未満であれば薬物乱用頭痛のリスクには全くならないが、月の半分以上服用している場合は、薬物乱用頭痛を生じるリスクが高いので注意が必要です。

片頭痛が変容する症状にも注意

加齢に伴っても、片頭痛は慢性化します。これは慢性片頭痛と呼ばれ、片頭痛が月に15日以上の頻度で3ヶ月以上続くものに定義されます。慢性化した片頭痛の中には、症状が緊張型頭痛に変化したものがあり、変容片頭痛と呼ばれます。加齢とともに、肩凝りやめまい、不眠などの緊張型片頭痛の症状が片頭痛に加わり、片頭痛そのものの症状が変化するとされています。

片頭痛急性期治療薬について

片頭痛の急性期に使用する薬剤として、アセトミノフェン・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)・エルゴタミン製剤・トリプタン薬剤・制吐薬があります。また、新しい片頭痛薬としてセロトニン5-HT1FやCGRP受容体アンタゴニストがあります。

片頭痛予防薬について

欧米では片頭痛の予防薬として、プロプラノロール・チモロール・アミトリプチリン・divalproex sodium・バルプロ酸が推奨されています。日本では最近、プロプラノロール・アミトリプチリンが保険適用となりました。どの薬剤も最低用量から開始して効果が得られるまでゆっくりと増量していきます。



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