大腸がんについて
がんは高齢になるほど罹患リスクが高くなる病気ですが、大腸がんも同様で、男女共に40歳代から罹患率が上昇し始め、高齢になるほど高くなります。大腸がんは増えており、最も患者数が多いがんになっています。比較的治りやすいがんなのですが、冠者数が多いため、死亡者数は女性のがんのなかで1位、男性で3位と多くなっています。予防と早期発見・早期治療のために、定期的に大腸がん検診を受け、早い段階でがんを発見することが重要です。
定期的に検査を行い早期発見が重要
大腸がんは、早期発見であればほぼ完治しますが、一般的には自覚症状がないため、無症状の時期に発見することが重要となります。早期発見のために定期的な検査(便潜血検査)を受けることが重要です。
大腸ポリープとは
ポリープは大きく「腫瘍」と「腫瘍以外のポリープ」に分けられます。腫瘍以外のポリープには炎症性のポリープや過形成によるポリープなどがあります。炎症性のポリープは潰瘍性大腸炎、クーロン病などの腸の炎症性の病気や感染症など、腸に強い炎症を引き起こす病気にかかった後にできます。過形成性ポリープは歳をとるとほとんどの人にみられるもので、一種の老化現象とも言えます。この2つのタイプのポリープは、基本的に正常細胞が集まってイボ状になったもので、がんとは無関係です。放置しても大腸がんになることはほとんどありません。良性の腫瘍は、「腺腫」と呼ばれ、大腸ポリープの80%は腺腫で、特にS状結腸や直腸によくできます。そのため、一般にポリープという場合は、この腺腫を指す場合が多く大腸がんとの関係で一番問題になるのが、この腺腫なのです。がんと同じように、腺腫は粘膜上皮を形成する腺細胞が異常をきたして増殖したもので、大きな腺腫はがんになる一歩手前の状態(前がん状態)と言われています。実際に、多くの大腸がんは腺腫から発生すると考えられています。
大腸がんの危険因子
-リスクを増大させる危険因子-
○ 肥満
○ 喫煙習慣
○ 多量飲酒
○ 赤肉や加工肉の過剰摂取
大腸がんの症状
-以下の症状がみられたら診察を-
○ 便通の異常
○ 血便(便に鮮血又は黒色の血液が混入)
○ 残便感
○ 下痢と便秘の繰り返し
○ 便が細い
○ 腹部、腹部膨満感
○ 痛みを伴うしこり